メディカルドクターの募集情報

ロート製薬:目薬以外も好調、2022年3月期の売上高は1,996億円(過去最高)

目薬以外の製品も好調

目薬や胃腸薬「パンシロン」、皮膚用薬「メンソレータム」を中心に一般用医薬品事業を展開してきたロート製薬ですが、近年は「肌ラボ」や「オバジ」、「オキシー」などの化粧品分野で勢力が拡大していることから、これらとのシナジー効果を狙って美容関連の一般用医薬品についてもラインナップを強化しています。

薬効領域別の動向を見てみると、主力の目薬は「Vロートプレミアム」、「新VロートEX」、「ロートCキューブ」、「リセ」シリーズ、「ジー(Z!)」シリーズなど幅広いラインナップを擁しており、トップシェアの地位を確固たるものにしています。目ヤニをキーワードにした「新緑水」の発売や角膜保護成分を増量した「養潤水」をリニューアル発売しており、明確な効果訴求と細やかなプロモーション活動により需要の開拓に努めています。

ロート製薬の製品領域別で見る売上高比率

胃腸薬については市場全体の停滞感もあり低調な推移を続けていますが、皮膚用薬では「メンソレータム メディクイックH」が頭皮湿疹を切り口とした展開により新規需要を獲得しており、市場の活性化に寄与しています。また、乾燥によるかゆみ止めを効能効果とした「メンソレータムAD」は処方強化の製品リニューアルを行ったことが功を奏し、増加推移に転じています。さらに、女性をターゲットとした水虫薬「メンソレータムエクシブディープ10」が「かかと水虫」という新たな切り口により、水虫市場におけるシェアを拡大させました。

周辺領域としては、化粧品の「肌ラボ」や「オバジ」、「オキシー」シリーズが好調のほか、通販専用製品である「セノビック」などのヘルスケア製品を実績を伸ばしています。また、海外事業にも積極的に取り組んでおり、アメリカ、アジア、ヨーロッパなどに拠点を設けていますが、なかでも目薬などの展開を図っているアジア地域は成長が著しく、グローバル展開を視野に入れた動きが今後も強まると思われます。

ロート製薬の国内・海外の売上高比率

2022年3月期の連結売上高は1,996億円(連結営業利益:293億円)と過去最高を記録。コロナ禍によるリモート勤務、「巣ごもり」でパソコンやスマートフォンを利用する時間が増え、眼精疲労に悩まされる中高年も増加。そのニーズを薬効成分を最大限に配合した高額価格帯の目薬で掴んだかたちです。また抗原検査キットの販売、スキンケア領域の好調なセールも売り上げを後押ししました。

ロート製薬の主力ブランド
製品領域 ブランド名
目薬 ロートCキューブ、Vロートプレミアム、ジー(Z!)、リセ、アルガード、養潤水、新緑水、抗菌目薬、アイストレッチ
皮膚用薬(メンソレータム) AD(かゆみ)、メディクイック(かゆみ、湿疹、かぶれ)、ジンマート(蕁麻疹)、フレディ(膣カンジダ)、エクシブ(水虫)、アクネス25(成人のニキビ)
漢方処方エキス製剤 和漢箋
総合胃腸薬 パンシロン
スキンケア 肌ラボ、オバジ、オキシー、メラノCC、ケアセラ、SKIO、50の恵、ラッシュリッチ、プロメディアル、エピステーム、スキンアクア、ディープモイスト
鼻・口腔ケア アルガード(鼻炎スプレー、鼻洗浄剤、洗眼薬)、ハレス(歯槽膿漏)、ピカ(入れ歯洗浄剤)
検査薬 ドゥーテスト
食品・サプリメント セノビック、ロートVS、クリアビジョン、オバジ、エピステーム、プロメディアル、セルアライブ